路線価と地価は、土地の評価に関する指標ですが、それぞれ異なる目的や基準に基づいています。
路線価
- 定義: 路線価は、国税庁が毎年発表する土地の価格指標で、主要な道路に面した土地1平方メートルあたりの価格です。
- 目的: 主に相続税や贈与税の算定基準として用いられます。
- 算定方法: 路線価は、土地の場所や形状、用途地域などに基づいて設定され、一般的に時価の80%程度を目安としています。
- 公表時期: 毎年7月に発表されます。
地価
- 定義: 地価は、土地の市場価値を示す価格指標です。これには公示地価、基準地価、実勢価格などが含まれます。
- 種類と目的:
- 公示地価: 国土交通省が毎年1月1日時点の価格を3月に公表します。公共事業用地の取得価格や不動産鑑定の基準となります。
- 基準地価: 各都道府県が毎年7月1日時点の価格を9月に公表します。民間取引の参考価格となります。
- 実勢価格: 実際の市場取引で成立した価格であり、時価とも呼ばれます。
- 算定方法: 公示地価や基準地価は、不動産鑑定士が複数の評価方法を用いて算定します。実勢価格は市場の需給状況によって決まります。
路線価と地価の比較
- 目的の違い: 路線価は税金の計算基準として使われ、地価は市場取引や公共事業の基準となる価格です。
- 公表機関と時期:
- 路線価:国税庁が毎年7月に発表。
- 公示地価:国土交通省が毎年3月に発表。
- 基準地価:各都道府県が毎年9月に発表。
- 価格の違い: 路線価は一般に時価の80%程度ですが、公示地価や基準地価は市場価格に近い値となります。
まとめ
路線価と地価は土地の評価において重要な指標ですが、目的や算定基準が異なります。
路線価は税金の計算に用いられ、公示地価や基準地価は市場取引や公共事業の基準として使われます。
それぞれの特徴を理解し、適切に利用することが重要です。